対局意識の重要性 重要性2 囲碁の特性(本質) 囲碁上達の楽しみ

最善手について

◆ 最善手の要件(全局的という効率)

最善手の評価は、全局的効率という評価となり、全局的という概念への理解が問題になります。
全局的効率の特性は、

  1. もっとも確定時期が遅い手
  2. 可能性を重視し、その残存数と量の最大

を意味します。他の言い方をすれば

  1. 終局までの手数が長くかかる
  2. 「勝敗の確定」がもっとも遅くなる手である

ことになります。

◆ 最善手としての確定要因

最善手となる条件では、

  1. 相手の構想を阻止する手。
        「攻めながら守る」
  2. 構想としての可能量を、最大にする保有する手。
    1. 確定をもっとも遅らせる手である。
    2. 次の狙いを、消さないようにする。
    3. 確定のタイミングを重視する。
    4. 相手からの攻めを、最も困難にする。
     「逃げる手」と「取る手」かの選択においては、逃げる手から考える。(取る手の方が、確定スピードが早い)
  3. 自分から構想を先出しせず、相手に決定させる。
  4. 打ってから考えるのではなく、打つ前に想定する。

このことで、自分から着手ミスをしても、その損失回避の大きさを最小限にすること可能になります。

◆ 勝負としての確定タイミングの選択

勝負では、確定するタイミングが大きく影響します。
確定のタイミングは、悪手を咎める方法とも関係し、悪手を咎める手段と選択には

  1. 一気に、厳しく咎めることで、「勝敗の確定」が引き起す手を打つ。
  2. ゆっくりとした優勢な状態をキープしたい場合には、相手の石の形を崩し、着手の制約を高める。

のどちらかの選択になります。

◆ 読み切れる場合

選択としては、@が優先されますが、この場合には「石を取る」という例外の読みになり、「取れるまで読み切る」ことが絶対条件になります。読み切りによって、もっとも危険な手を、もっとも安全な手に変換することになります。

◆ 読み切れない場合の対応

勝敗の確定が読み切れない場合は、戦いを一時保留し、
読み切れる状態にする手を目指すことになります。
読み切りの確率を上げるためは、

  1. 相手の構想を打診し、反撃の危険を狭める、
  2. 自分から絶対に損にならない手を選択する。

このことによって、さらに

  1. 読み切りへの影響の大きい手は避ける。
  2. 他への影響の少ない手を選ぶ。

になります。このことで、ヨセでの可能性が残り、手抜きされても、勝てる可能性が保持できることになります。