→ 囲碁の特性（本質）　囲碁上達の楽しみ

対局意識の重要性

1　対局意識と上達可能性の追求

対局意識とは、「対局だけで上達する思考方法」になります。この言葉を対局中に絶えず意識することで、最善手もわかるようになります。これらの対局意識の発見は、囲碁における「着手効率の特性」から見つかりました。

対局意識の原点と目的は、構想の自由度。着手の自由度の保持にあります。これが囲碁での戦いの目的になります。着手効率としての自由度を保持するには

1. 「着手の可能性」の保持
2. 「制約」の解除と活用

の2つが重要テーマになります。

2　可能性を優先し、確定性を意識しない。

優位に立とうとして、自分から積極的に

1. 地を囲おうとする
2. 相手の石を取ろうする
3. 取られないように守ろうとする。

これらの確定行為ははすべて、「悪手」の原因になります。

3　部分的な利益を戦いで得ようとするのは間違い

戦いの目的は、互いに取られないように生きるという確定動作であって、自分だけが得するような戦いの結果を求め、「直接的に多くの地を得ようとする工夫」や考え方は間違いです。形勢差としての地の効率は、戦いを選択する構想の自由度の差によって生じています。

◆　第1ステップ対局意識　（最も優先すべき積極さ）

1. 攻めながら守る。
   （守ってから、攻めはできない）
2. 次の狙いの多い手をさがす。
   （手抜きされてもＯＫ）
3. 相手の構想を阻止する。
   （自分の構想実現を優先しない）

◆　第2ステップ対局意識　（自分から制約されない）。

4. 重い石を作らない。
   （場合によって捨てられる）　
5. 自分から、地を囲う手は打たない。
   （相手からの利き筋になる）
6. 次の狙いのない手は打たない。

◆　第3の対局意識　（相手を自由に打たせない）

7. 簡単に、生きさせない。
8. 簡単に、地にさせない。
9. 切断を狙って、自由に打たせない。

◆　第4の対局意識　（相手から邪魔されない）

10. 捨てられない、重い石にする。
11. 形を崩して、生き難くする。
12. 大きく絡み攻めを狙って、制約する。