礼記
志 は満 たすべからず、楽 しみは極 むべからず。
望みは、かなえられないのが良いし、楽しみは、ほどほどが良い。
很 いは勝 たんことを求 むなかれ、
分 かつは多 からんことを求 むなかれ。
争いにおいては、勝とうと思ってはならない。
利益の配分においては、人より多くを得ようとしてはならない。
玉 琢 がざれば器 と成 らず、人 学 ばざれば道 を知 らず。
宝石も磨かなければ光輝は放たず、人も学ばないと立派になれない。
学 びて然 る後 に足 らざるを知 り、教 えて然 る後 に困 しむを知 る。
学んでみて始めて、自分の足りなさが分かり、教えてみて始めてその難しさがわかる。
人 の学 ぶや、或 いは即 ち多 きに失 い、
或 いは即 ち寡 なきに失 い、
或 いは即 ち易 きに失 い、
或 いは即 ち止 るに失 う。
学ぼうとする者に、よくみかける失敗が4つある。
一つは、多方面に感心を持ち過ぎると、全てが中途半端になる。
一つは、あまりにも限定し過ぎると、全体がわからない。
一つは、すぐに結果を求め過ぎると、本質がわからない。
一つは、あまりに集中し過ぎると、行き詰まってしまう。
君子 の接 わりは、水 の如 く、小人 の接 わりは、醴 の如 し
君子 は淡 くして以 って成 り、小人 は甘 くして以 って壊 る。
君子の交わりは、水のように淡々とし味が無いが長続きし、小人の交わりは、甘酒のように芳しいが、壊れやすい。