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ゲーム理論からわかる着手効率の本質(1)

  1. 形勢は、選択の自由(優位性)の大きい方が有利。
    可能性の保有=確定の回避
  2. 手順進行によって、選択の自由は、減少する。
    生きるという確定条件の排除
  3. 勝敗確定の(危険性回避)という、制約の排除
    見合い、振り代わり、変化、捨て石、

(1)積極的すべき対局意識(確定性と可能性)

  1. 構想阻止の優先
  2. 次の狙いの有無と悪手(確定)の回避
    次の狙いの有無(選択の優位性)
  3. 戦いの連続性を重視する。(確定の回避)

(2)避けるべき構想意識

  1. 守ってから攻めようとする。
  2. 人為確定を求める(自然確定の追求)。  
  3. 安全重視で、次の狙いのない手で守る。

(3)法則

  1. 目的達成スピードの違い
  2. 価値の減算ゲームである。
    一手の価値の減少 可能性の減少
  3. 確定の排除と可能性の温存
    見合い(攻めと守り)。もたれ攻め。絡み攻め
    勝敗の確定、利き筋、振り代わり、捨て石
    様子見(打診)、さばき、次の狙い

◇ まとめ

囲碁は、構想の自由度、着手の自由度の戦いであって、相手より自由度が大きい方が、形勢が有利になる。

自由度とは、一体に何かが大きな問題になる。

学問的、科学的には、自由度の評価を直接得ることはできない。人の経験や直観によって得られる評価は「制約の大きさ」「損失の大きさ」「確定の大きさ」になるが、これらの評価は、自由度を間接的、部分的確定値として表現しているだけであり、全局的な自由度を評価するには、「確定の確率」「と「自由さ残存量の大きさ」によって評価することになる。しかし、この評価値によって得られた着手の評価値は、その後の対応を「100%正しく打ち続けられる」という前提であるため、持ち時間のあるゲームにおいて、その手の変化と対応を正しく打つことができない。

このため、ゲームとしての勝敗は、相手のミスによって生まれた確定損失の可能性を、「相手の手を咎めることでその確定効果を得る」という読みの正確さと技術が重要になる。

この技術と能力は、本来の構想自由度、着手の自由度の追求という効率目的とは、相反するものであるが、「勝敗の確定」と「ミスからの危険回避」にとってはもっとも重要なの能力になる。

これらのことか、効率としての最善手は、もっとも変化の多い危険な手であり、悪手はっもっとも変化の小さい安全な手であるといえる。

ゲーム理論からわかる着手効率の本質(2)

1 盤上に打たれた石は、「死活」と「攻め合い」などの石の損得法則に大きく支配(制約)されている。

  1. 生きなければならない。
  2. 無条件に取られない。
  3. 確定が、不可逆的に進行する。
  4. 生きの確定は、相手の「生きられない空間(確定地)を得る」ことで、得られる。

2 効率は、死活に関連した制約法則から生まれている。
効率よく「確定地」を得るには、相手の石を「生き難くさせる」「効率悪く生きさせる」制限や制約が必要である。

  1. 生きなければらない(未確定)状態から、
    1. 自分は、生き易くなる手
    2. 相手は、生き難くなる手
    という可能性の多さを獲得目的としている。
  2. 次の狙いは、死活の戦いから生まれている。
  3. 戦いの連続性
    戦いの連続性は、大きなグループ死活から生まれる。
    グループが大きくなるほど、必然性や連続性が比例する

3 制約(構想)としての戦い効率法則

  1. 自然確定の追求と人為確定の排除
    自分から確定を進行させる手は悪手
    最善手は、確定スピードのもっとも遅い手。
    振り代わり、見合い条件が構想の中心。
  2. 相手への構想阻止を優先する
    相手攻めることで優位になる構想は成立しない。
    相手に攻めさせ、受ける確定効率を高める。
  3. 自分の着手制約を排除する
    構想や着手の自由度を高める。
    弱い石を強くするまたは捨てる構想を優先する
  4. 着手選択の自由保持を追求する。
    構想の自由度の保持。 
    次の狙いの多さを優先する
    次の狙いの無い構想の排除。
  5. 相手に「効率の悪い形」を強要する。
    厚みを作らせる。
    捨らてれない、弱い石を作らせる。
    消しが有効になる配置にしない
    打ち込み難くさせる
    捨て石が働く状況を作らない。

4 形勢判断の判定基準

  1. 重く捨て難い石がある(マイナス)
  2. 自由に捨てられる石がある(プラス)
  3. 絡み攻めにできる弱い石が2つある。
  4. もたれ攻めのできる石がある。