囲碁理論の入門講座

碁の方程式 入門(1)

え…こんな特性があるのですか!

命題1 囲碁ってどんなゲームですか?

【答え】この命題は、きっとあなたの心の中で、何度も自問自答されてきたことと思います。そして其の答えは、その時々のあなたの考えや、棋力に大きく影響してきたことと思います。今日、ここでまた新たな答えが見つかると、あなたの棋力は飛躍的に上がることになるでしょう。

【答え】着手効率から、「石の配置バランスを競うゲームである」
という答えになります。答えは簡単ですが、問題があります。それは、バランスの解釈が、棋力に大きく影響します。

【解説】
囲碁には、「勝敗の確定」という特性があります。これは、相手が「投了する」ことで勝負が終わることを言い、通常「中押し」で勝負が決まることさします。つまり「勝敗の確定」とは、これ以上打っても、勝てない状態になることをいいます。このような原因になる理由は、石の配置バランスが悪なると、形勢が悪くなり、勝てなくなるためです。

【要注意】棋力差がある対局では、布石の30手ほどの段階で、形勢が悪くなり「勝敗が確定」が起こっています。このため、二度と逆転できない状態になっています。

命題2 碁では、どのような能力を競っていますか。

【答え】
プロとアマは違います。

  1. プロの場合は、布石のおける石の効率を判断する力
  2. アマの場合は、相手の着手ミスを咎める能力

を競っています。

【解説】
アマの着手ミスは、理論知識の不足から生じています。このため、19路盤で打てるようになった段階で、基本的な理論を知る必要があります。理論の知識のない人は、必ず「上達の壁」にぶち当たることになり、自己流で解決することで、非常に悪い癖がつきます。理論の理解によって、このような障害はなくなり、間違った悪い癖もなくなります。

命題3 アマとプロとの、能力の違いは何ですか。

【答え】戦いにおいて

  1. プロ棋士とは、単純なミスをしない
  2. アマは、単純なミスをする

違いがあります。

【解説】
単純なミスは、数多くの知識や経験によって、徐々に減ります。例えば、「アタリ」「シチョウ」「ゲタ」などです。これらに共通する内容は、「取られない石が取られる」ことにあります。高段者やプロになると、「大石死なず」という諺のように
無条件では、石が取られたり、死ぬことはない。
という状態になります。

命題3 勝負は何よって決まるのですか。

【答え】
勝負が決まる原因は、
@相手がミスし、Aそれをあなたが咎める
ことができるかどうか、決まります。

【解説】
勝つための条件は、アマもプロも全く同じです。つまり
法則 相手のミスを咎めることで勝つ
ことになります。ただし、アマとプロの違いは、相手のミスの内容とそれをとがめるな方法にあります。

  • プロのミスは、構想ミスが中心あり、咎める手順は難しく長い。
  • アマのミスは、検証ミス、理論ミス、手順ミスであり、
    咎める手順は簡単で短い。

という傾向があります。アマでも高段者になると、ミスの内容はプロの打つミスに近づいていきます。

命題4 強くなるには、どうすればいいのでしょうか。

【答え】簡単です。ミスを減らすこと、相手のミスを咎める、この2つの能力を身につければ結構です。
【解説】
 ミスを減らすには、どうしてミスになるのかを勉強し、その発生原因を遮断するしか方法はありません。

命題5 いくら勉強しても、強くならない人はいますが何故ですか。

【答え】 初段前後になると、全く上達しない人が現れます。その原因には、以下の傾向があります。

  1. シチョウとゲタが読めない。
  2. 手筋や死活、答えの意味わからない。
  3. 答えがわかっても、覚えられない。(同じ間違いを繰り返す)
  4. 攻め合いや死活の検証ができない。
  5. 理論が全くわからない。(興味がない)

命題6 理論を勉強するにはどうすれば、いいのですか。

【答え】理論の重要度に気づくことです。

【解説】
すべての手は、理論という法則の下で打たれています。このため、法則を知ればミスが減り、知らないとミスを減らすことできが困難になります。理論から外れた手を打つことでミスが生まれている。このことを自覚すれば、ミスの発生を遮断することができます。

命題7 プロの人も理論を勉強する必要がありますか。

【答え】、100%、絶対に必要です。

【解説】 理論が理解できないプロ棋士は、いないという時代なります。なぜなら、新たな布石を考案し、その対策研究するには、理論が必要であり、アマに教える場合にも、理論がその手引き書になるからです。

【参考】
理論を理解するために必要な勉強時間は30時間から100時間程度で、基本は卒業です。