碁の方程式 すすめ(3)
え…着手効率と着手価値の違いがあるのですか。 命題3 囲碁での「価値」と「効率」との違いは何ですか。【答え】 着手価値は、盤上に石を置くことよって、3つの価値が変化する事象のことです。着手効率とは、2手連続した手や、見合いの関連性などによって、その価値が大きく変化する事象いいます。 【解説】
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1 いい手という手は、悪手でない手のこと「いい手ですね」と言われると、「最善手」であるかのように思ってしまいますが、最善手という手は、「読みきりの状態」や「耳垢の一手」など。一石三鳥のような場合しか生まれません。このため、一般的に「いい手ですね」と言う手は、「悪手でない。普通の手です」という意味になります。 2 級位者は悪手が多い級位者は悪手が多く、高段者になると、徐々に悪手を打たなくなるゲームであるといえます。そして、自分から悪手を打たなくなることで、相手の悪手を咎めるチャンスが多くすることができ、これが棋力になります。 3 一手で生まれる最善手はない。検証力のないアマが、最善手を見つけようとすればするほど、かえって悪い癖がつくことになります、その理由は、一手で生まれる価値がないことにあります。つまり、効率という価値には、連続した手による関連性によって生まれるからです。 3 形を崩すことが、咎める手になる。着手効率の意味が解かると、囲碁の勉強そのものが、180度変わります。相手の打ちすぎを咎める動作も、形を崩すという意味であり、形について強く意識して打つようになります。このことによって、「制約という効率」に気づくようになり、対局における意識も一変し、捨石が多くなり、味が悪い手を避けるようになります。 |
「守ってから攻める」のはダメな意識ですよ。 命題4 着手効率として「攻めながら守る」のと、「守ってから攻める」どちらが正しい考え方でしょうか。【答え】「攻めながら守る」意識が、正しい効率の考え方になります。 【解説】 「攻める」「守る」「戦う」「構想する」という考え方も、まったく間違った認識で対局している人が数多くいます。このことが、囲碁の上達を阻害するだけでなく、悪い癖を作る最大要因になっています。
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1 「戦い」の意味がわからないと、序盤で勝負が終る。強くなってくると、中盤より、序盤から布石の重要性に気づくようになります。なぜなら、ほとんど対局は置碁を含め、およそ50手ほどで勝負がついるとに気づけるからです。つまり50手以降は、形勢が良い方は、勝ちきりの練習を行い、悪い方は、逆転のために、最善の無理手を模索していることになります。 2 序盤での優位性は、効率という理論力の差になる。部分的な戦いで、有利に立つことはできないため、有利な状況を作るチャンスは序盤から中盤でしかありません。このことに気づくと、構想という読みの怖さと戦いにおけるバランスとは何か、どうして重要なのかがわかるようになります。 3 中盤以降の逆転は、相手のミスしかない。中盤から逆転できるのは、相手のミスしか逆転できません。ミスには、構想ミス、手順ミス、検証ミスがあり、この相手のミスを咎めることで逆転できることになります。 |