新・碁の方程式

付録046 「構想力」を高める

構想力とは、平等な基本ルールの条件から、自分だけが有利となる特別な権利を獲得し、さらにその権利を活用することで、地の確定率に、直接的、間接的に影響を与える能力をいいます。

@ 「構想力」を高めることで得られる効率(プラス効果)

内容: 相手の構想を阻止できると確定率が上がる。
方法: 必然手、連続手、次の狙い、利き筋を活用する。
基本条件:
1 規則:  どこにでも打てるという着手の自由がある。
2 法則: 相手実現より構想阻止の方が効率がよい。
3 自由: 着手には選択の自由がある。

A 正方形という形から生まれる効率(構想ミスの予防)

内容:  地には、形や場所による効率差がある。
方法:  構想や戦略での知識として活用する。
基本条件: 碁盤の正方形は、左右同型であるため、
後手での形勢差は生まれない。

B「必然手と連続手」の獲得(プラス効果)

内容:  確定率を増加する権利を取得する。
方法:  構想や戦略に関する知識と活用
基本条件:   
1 規則:  着手は交互にしか打てない。
2 法則:  必然手は、最大損失の回避から生まれる。
3 効果:  連続手によって、石が取られる危険度を減らし、地の確定率を上げることが可能になる。

C 大場、好点に先行する(プラス効果)

内容:  勢力地の先行確保で、優位な戦いが可能になる。
方法:  手抜きできる能力を養うことで、大場へ先行できる。
基本条件:   
1 規則:  死活ルールと石が取られるルールがある。
2 法則:  目的達成法則があり、石は簡単に死なない。 
3 制限:  手抜きのミスは、大きな損失が生まれる。

D 攻めの効率を高める (プラス効果)

内容:  攻めのターゲットとなる弱い石を作る。
方法:  先制攻撃する。切断できる断点を作る。簡単に生きさせない。
基本条件:   
1 規則: 死活ルールと石が取られるルールがある。
2 法則: 目的達成法則があり、石は簡単に取れない。
3 能力: 手抜されない攻めの能力が問題となる。

E 天元の隠れた戦いを最大争点とする。

内容:  天元あたりに厚みができると、戦いが有利になる。
方法:  地合いバランスと、中央重視した構想を立てる。
基本条件:   
1 規則:  死活ルールと石が取られるルールがある。
2 法則:  四隅の戦いでの形勢差、生まれない。 
3 制限:  複数の戦いでは、手順ミスが勝敗をわける。