付録4 対局意識と法則
(A) 構想について意識1 囲碁は構築型ゲームである。 目的達成は、一手では達成できない。(数手必要である) 意識2 相手への構想阻止が、自分の構想実現より優先される。
(B) 着手について意識3 「攻めながら守る」という積極的な意識が重要である。
意識4 悪手、緩手、重い、薄いなどの意味を知ると、着手ミスが減る。囲碁は、可能性の大きさを争うゲームであるため、構想ミスが生じる。負ける原因は、自分の手順ミスとそれを咎める能力不足から生まれている。 悪手とは、相手の石を攻め難くする(活きさせる、連結させる)手をいう。 棋理としてのミスには、「構想ミス」と「手順ミス」がある。 |
(C)戦略について意識5 対局開始から、天元付近には「隠れた天元の戦い」がある。 天元付近に厚みが出来ると、戦いは非常に有利になる。 意識6 勝負としての最大争点は 「絡み攻め」の有無である。
意識7 着手価値の重要性は、手順進行で変わる
(D) 構想力について意識8 構想力とは、「危険性」、「可能性」、「確定性」の配置バランスをいう。 |
(E) 着手効率について意識9 後手が先手に変化すると、形勢差が生まれる。 着手効率とは、
意識10 相手の手に、無条件で受ける手は、効率がわるい。 「反発する」または「手抜きする」のが、戦いの基本である。 意識11 戦いの効果は、石の連結が強くなり、部分の確定性が大きくなることである。 戦いで石が死ぬ、取られることはない。(目的達成の法則)互角の戦いは、活き活きで終わる。戦いの第一目的は、石の連結強化(活きの強化)である。 |
(E)戦闘力の養成意識12 中央での戦いを重視して打つ。
意識13 手抜きの判断力が、棋力である。 手抜きの能力とは
(F)構想力意識14 構想の優先は、@手抜き、A捨てる(小さく取らせる) 意識15 大石が攻められると勝てない。
|
意識16 相手の厚みの働きを阻止する構想が優先する。 相手の構想が予測できると負けない。 意識17 活きるための眼数は、2つ以上作ってはいけない。 2眼以上の眼は、凝り形である。 意識19 確定地の生成効率は、
(G)着手価値意識20 ポン抜きの場所は、中央が隅より価値が大きい。 意識21 石の価値は、自分の「地になる可能性」より、相手の「地にならない確定性」の価値が先行して起っている。 意識22 構想の戦いとは、地の可能性の抑制合戦である。 意識22 「次の狙いの有無」や「狙いの連続数」で着手価値は大きくなる。 意識23 一手での「着手価値は5目以下」であり、「形勢差は1目以下」である。 意識24 効率差は、すべて相対の損得で生まれている。 自分の地の増加> 相手からの構想制限(減らされる地) 意識25 先手の権利が生まれると、形勢差が1目以上得られる。 |
意識26 手順進行による地の低下により、1目の形勢差が生まれる。 (H)着手効率意識27 着手効率は@「地の生成」より、A「構想阻止」方が優るが、勝敗は、@「地の生成」の大きさで決まる。 意識28 自分から地を囲うと、その周囲に相手が増える。 意識29 「石が取られる」または「準確定地が減る」という危険があると、相手の相対的な価値が1目以上増える。 意識30 守りの評価は、ヨセに影響し「先手で地が増えない」ことを注意する。 意識31 形勢の優劣で、構想は180度大きく変わる 意識32 有利な勝負を決める方法には、「必然の厳しい戦いを仕掛ける」「振り変わる」など必然性を高める考え方が、効果がある。 |