強くなるための「対局意識」(4)
第4回目 価値と効率
A)上達の扉
その1 価値と効率の使い方
価値と効率という言葉は、「この絵画の価値は、100万円です」、「この浄水機は効率がよく、すばやく浄水できます」、というように使い分けられているのですが、囲碁では「この手は大きい」「この手は小さい」という表現が多く、「この手の価値は大きい」「この手の効率は悪い」という表現はあまりありません
その2 価値の大きい手と価値を高める効率
「この手は、大きい」という意味は、「ここに打つと価値が上がる」という場合と「この手の価値は、価値そのものがとても大きい」という2つの場合あり、囲碁での解説では、このの区分が明確にされずに使われています。
また「これら家具を効率よく配置するには、どのように配置しますか」、という質問と「どのように配置すると、その家具の効率を高められますか」とでは、質問内容が違ってきます。これらの意味の違いは、ファッションにおいて、洋服を着こなすセンスは、色の組み合わせによって美しくもなり、またダサクもなるという意味と似ています。
囲碁においても、この組み合わせという感性が、対局感として重要であるといえます。
その3 石の強弱の組み合わせ
対局中での盤上の石のグループ数は、3組から4組に分かれた形で、戦いが同時進行しています。同時進行の関係性が高ければ高いほど、石の強弱バランスはより繊細に影響することになります