囲碁の基本理論

ゲーム理論からみた構想と効率条件

2013/12/24

構想の基本条件

自分の地を多く囲うゲームではなく、相手の地を囲わせないゲームである。

  1. 相手の構想を阻止する戦略が、優先される。
  2. 相手の構想を制限する価値の大きさ、着手価値になる。
  3. 構想の工夫は、有利となる工夫ではなく、不利にならない工夫である。

「隠れた天元の戦い」

  1. 「隠れた天元の戦い」における戦いの優位性が、勝負の最大争点となっている。
  2. 定石の選択や石の強弱バランスは、「隠れた天元の戦い」において 不利にならないよう打たれている。
  3. 構想の流れは、「隠れた天元の戦い」が終了すると、辺、隅における先手後手に関する権利の争いに変化する。

着手の効率差は、構想ミス、損得ミスによって生まれている。

  1. はめ手には、必ずはめ手破りが存在する。
  2. ミスしない手は、すべて部分的に互角の評価値である。
  3. 相手のミスを追及することで、効率差が生まれる。

空間価値と急場の誕生

  1. 打たれた石の影響の最も少ない場所が、先行すべき空間価値がある。
    活きた石からの影響が、最も少ない場所が先行の争点になる。
  2. 活きなければいけない石の存在が、戦いの目標となる。
    1. 生きる手がもっとも手間のかかる手である。
    2. 活きた石になると、急場の条件は消滅する。
    3. 相手を攻めながら、自分の石をしっかり生きる手が優先される。
    4. 石の存在力(生きる効果)の率に、効率として最大影響を与えている。
    5. 活きた石との関連によって、相手の構想を制する手が優先される。

構想における「見合い」と「絡み攻め」の影響

  1. 見合いと絡み攻めは同じ価値観から生まれている。
  2. 活きの見合いの状態が他の戦いと関連すると危険になる。
  3. 絡み攻めや見合い条件が生まれる、急場になる。