囲碁には、ゲームルールとその道具から生まれる基本的な制約条件というものがあります。この制約条件は、どのような対局においても、またあらゆる場面のおいても、避けることのできない基本事項になっています。その制約の中で、初めて効率が生まれ、その効率が最終的に確定地の大きさとして勝敗に影響を及ぼすことになります。
1 「構想の自由性の大きさ」が勝敗を左右する。
ここで「構想の自由性」の大きさという言葉が使用します。この概念が囲碁での場面評価において基本の評価になります。囲碁の世界では、形勢判断という言葉を使用していますが、この言葉はあまりにも曖昧なため、ここでは使用しません。「構想の自由性」とは、形勢打開の勝負手を打たなくても、勝てる確率をいいます。
未確定空間の減少(戦いの効率)
- 盤上に石が増加することで、「未確定な空間が減少」する。
- 未確定な空間が減少すると、石が生き難くなる。
- 2度手抜きをしても生きられる状態になると、戦いが一時停止する。
- 「未確定な空間が減少」すると手抜き可能回数が減り、戦いが再開する。
交互と連続性
- 石を交互に打つことから、「見合い」という効率が生まれる。
- 相手を生きくにくさせることで、連続性が高まる。
- 「連続して打てる」と目的達成率が良くなる。
- 「見合いの状態になる」と目的達成率が良くなる。
- 目的達成率が良くなると、地の確定率が大きくなる。
制約と目的効率
- 「終局までに生きなければならない」という絶対条件から、構想が制約されている。
- 場所的な生きる効率差があり、隅、辺、中央に順で生きやすい。
- 「地を囲う」、「石を取る」などの目的達成効率より、それを邪魔する効率が勝る。
- 生きる目的達成率より、石を取らせる目的達成達率の方が、効率がいい。
- 捨石を活用すると、生きる目的達成率がよくなる。
- 「見合いの攻め」や「絡み攻め」の状態になると生き難くくなる。
形勢判断と地の効率
- 構想の自由度が良い方が、形勢が良いと判断できる。
- 「先手」や「利き筋」などの制約条件の負担が厳しい方が、形勢が悪い。
- 地の囲いで勝てる方が、構想の自由度が良い。
- 「見合いの攻め」や「絡み攻め」の状態になると危険になる。
- 生きる制約のある石のグループ数が多いほど、構想の自由度が悪い。
- 生きる制約のある石の影響範囲が広い方が、構想の自由度が悪い。
- 生きる制約のある石の生きるまでの手数が大きい方が、構想の自由度が悪い。
- 相対的な「生きられる確率が大きい」方が、戦いが有利になる。
- 戦いに有利な方が、地を囲う効率がよくなる。
- 形勢が悪い方は、勝負手が必要になる。
囲碁の公理10
手順進行による価値変化
- 公理1 手順進行によって、一手の価値が減少する。
- 定理1 手順進行によって、地を囲う可能性は減少する。
- 定理2 手順進行によって、盤上の石は生き難くなる。
- 定理3 手順の進行によって、「勝敗の確定」という事象が起こる。
- 定理4 形勢差の拡大によって、「勝敗の確定」がより起こやすくなる。
達成目的による効率差
- 公理2 目的を達成するスピードより、邪魔をするスピードが速い。
- 定理21 地を囲うスピードより、囲わせないスピードがはやい。
- 定理22 殺すスピードより、生きるスピードがはやい。
- 定理23 眼系を作るスピードより、奪うスピードがはやい。
- 定理24 目を作るスピードより、目を奪うスピードが速い
- 定理25 盤上のでは、隅、辺、中央の順で生きるスピードが速い
制約条件
- 公理3 盤上の石は、「完全に生きなければなない」という制約がある。
- 定理31 石の強さは、「完全生き」までの手数に比例する。
- 定理32 戦いの効率は、「完全生き」になるまでの争いである。
- 定理33 盤上の石は、「完全に生きなければならない」という制約によって、「構想の制約」が生まれる
形勢判断
- 公理4 形勢判断の評価値は、白黒の
Σ 地の可能性の大きさ × 地の確定率
の合計差によって求められる。 - 定理41 形勢は、「地の囲い合いで勝てる方」が有利になる。
- 法則42 先手による「連続性」が生まれると、「地の確定率」が大きく変化する。
先手の必然性(連続性)
- 公理5 先手かどうかによって、着手効率は大きく変化し、その手が連続するとさらに大きな変化が生まれる。
- 定理51 先手の有無は、「最大損失回避の法則」によって生まれる。
- 定理52 着手が連続すると、相手の勢力地内であっても、生きる手が生まれる。
- 定理53 戦いの着手評価は、次ぎの争点へ先手で打てるかで大きく変化する。
- 定理54 死活条件と攻め合いによって先手から後手へ、また後手から先手へと変化する。
後手の効率
- 公理6 後手の手の最大価値が、後手5目以下の状態になると、形勢差は三手以内にしか縮小できない。
- 定理61 後手としての最大効率の手は、手止りの手になる。
- 定理62 まね碁のような、見合い手では、形勢差は生まれない。
戦いの一時中断
- 公理7 戦いの一時停止は、「一時的な安定状態」で起こり
戦いの永久停止は、「完全生き」「完全死に」によって起こる - 定理71 戦いの効率は、「完全生き」になるまでの効率である。
- 定理72 石の強さは、「完全生き」までの手数に比例する。
着手の評価
- 公理8 着手効率の評価は、「可能性」「確定性」「必然性」の3つの評価値の大きさによって行われている。
- 定理81 攻めの効率を高める手段は「もたれ攻め」と「からみ攻め」がある。
- 定理82 生きる効率差は、碁盤上の場所によって差がある。
- 定理83 生きる効率の評価は、「生きるまでの効率」と「生きた後の狙い有無」によって評価される。