確定性と可能性と連続性

1.棋譜添削の重要性

上達するには、部分的な能力としての

  1. 生きる効率を高める論理的思考力
  2. 手筋、死活、寄せなどの基本および例外知識

全局的な能力としての

  1. バランス感覚として知識
  2. 「可能性と確定性、効率性に関する理論的な知識

の4項目の能力育成が必要です。

部分的な能力を高めるには、問題を数多く解くことによって可能になりますが、全局的な感覚や理論を身につけるには、「棋譜添削指導」「対局指導」というものを通じて学ぶことになります。

2.着手効率としての、「効率性」「確定性」「可能性」との関連

全局的な棋力に関係する能力差には、「着手効率という概念」への理解力の差が顕著に現れます。この価値概念の理解には、「石の配置バランス」によって生まれる効率差を理解することが必要になり、どうしても囲碁理論の基礎知識の理解度が問題になります。

石の配置バランスとして効率がいいのか悪いのかの問題は、その評価基準となる「地となる可能性と確定性の大きさ」が問題になりますが、その値は確率的な目的達成率の大きさとして評価されています。

3.読み切りでの評価値の質的飛躍性

最も基本となる「可能性」「確定性」という囲碁理論に基本概念の理解が、囲碁の学習にとって重要のなのですが、「可能性」と「確定性」という基本概念が実戦において現れるのは、「先手後手の関係」、「石の安定性」、「次の狙いのポイント」といった評価値の違いとなって現れてきます。これらの評価値は、通常は確率的な大きさとして成立しているため、小さいな評価値になっています。

しかし、読み切りでの確定した状態の評価値になると、その値は大きく変化します。つまり、「読みきった状態で先手なのか後手なのか」という評価が可能になると、その評価値は、飛躍的に大きくなることになります。

このような理由によって、相互的な構想力養うことがいかに困難であり、また正しい上達への方法は、限定された「棋譜添削」「囲碁教室」という方法でしかなかなか達成できない理由がここにあるのです。